Journey To The West〜西遊記/Monkey

ギネスブックが認めた「世界でもっとも成功を収めたヴァーチャルなバンド」Gorilazの中心人物、Blurデーモン・アルバーンとコミックアーティストのジェイミー・ヒューイットが新たなプロジェクト、その名も"Monkey"を始動させ、このたびアルバム"Jorney To The West〜西遊記"をリリースします!


このアルバムは、日本でもおなじみの西遊記をテーマに作られ、イギリス・フランス・アメリカで軒並み大絶賛されているサーカス・オペラ"Monkey:Journey To The West"を基に制作されています。
このオペラは、デーモン、ジェイミーのほかに、アメリカ系中国人監督チェン・シゼンの3人によって作られ、デーモンが音楽、ジェイミーが舞台や衣装などのビジュアル面を手がけました。

二人は、何度も中国に足を運び、様々な経験を経てこの作品の制作にとりかかりました。
実際に猿山に登ったり、奥地にまで足を運んだり、ビジュアルや音づくりの参考となりうる書物も大量に買いあさったりしたそうです。
デーモンは、この経験から中国に古来から伝わる伝統音楽のリズムを研究したり、中国民謡の仕組みを学び、彼はこの作品の中で、中国古来から伝わるペンタトニックをかなり忠実に使用して作曲することに成功しています。
また、現地のミュージシャン100人以上と、毛沢東主義のスタジオやかつての共産党本部などでレコーディングを行い、琵琶や古箏など中国固有の楽器の音色をサンプリングしたりと、中国的な要素を大胆にとりこんでいます。
歴史を感じる正統派の中国的なアレンジと、今風のエレクトロなサウンドが絶妙に絡み合い、新しく独特な、素晴らしい作品になっています。


デーモンは、これまでもアフロ・ビートの第一人者であるトニー・アレンとコラボレーションするなど、国やジャンルを超えたコラボレーションに積極的だったこともあり、中国が世界的に台頭してきているこの時代に、彼が中国に興味を抱いたのは自然なことだったのかもしれません。
実際デーモン自身も、「アルバムを作るときは、なにかしら政治的な関心や話題がないと作れない」と話しています。
余談ですが、その政治的社会的関心が多く集まった北京五輪において、彼らの楽曲はBBCのオープニングテーマとして採用されておりこちらhttp://news.bbc.co.uk/sport1/hi/olympics/monkey/でその映像を見ることができます。

また、私は先日ロンドンに数日滞在していたのですが、大型CDショップではどこもこのアルバムを大々的に宣伝し、地下鉄などでも多く広告を見かけたことから、イギリス国内でのこの作品に対する注目度の高さを実感させられました。

Monkeyの"Journey To The West〜西遊記"、国内盤は10月22日発売です!

では、UK版のアルバムトレイラーをどうぞ!

Journey to the West (Dig)

Journey to the West (Dig)

Written By ゴトウ